研究肌リーダー鈴木課長のチームビルド成功への道のり No.8

今日は前回の佐藤さんとのお話に出てきた解説を一つ一つ丁寧にして行こうと思います。ぜひ、前回のブログと合わせてお読みいただけましたら幸いです


研究肌リーダー鈴木課長のチームビルド成功への道のり No.7


【寺田の解説】・・・会話中に出てきたオレンジの部分をもう一度確認し、何が人の心を動かしたのか考えてみましょう!

有言実行素晴らしいです! 

まずは、寺田から佐藤さんへ前回ご自身が決めておられた行動に対し、検証と承認からスタートでした

小さなことなのですが、コーチと約束をすることで、つい忘却の彼方へ忘れ去ってしまうことや、一人だとさぼってしまうことを抑制する効果があります。

それは、前回やったことを二人で確認する。そして出来た事については承認する。これにより一人よりも心強くなるからではないでしょうか?

また、出来ていなかったことがあったとしても何故できなかったのかに焦点を当てるのではなく、どんな手助けや、条件があったら出来そうか?の聞き取りをする。

常にこのスタンスが必要です。

これは、チームメンバーの方々に対しても同様です

「何があったら出来るのか?(どんなサポート?・どんな環境?・どんなマインド?)」に焦点を当てることでより前進するチームとなります

鈴木課長も佐藤さんがランチに誘ってくださったと喜んでおられましたよ

そして、寺田から伝えたこの言葉は「ウィンザー効果」とうい心理学を取り入れた言葉です。

ウィンザー効果とは、第三者を介した情報や噂のほうが、直接本人から伝えられるよりも影響が大きくなり信憑性が増すという効果です。

最近はマーケティング用語として取り上げられる機会が多く、口コミマーケティングなどに応用されます。

これは、作家ロマノネスの代表的な小説『伯爵夫人はスパイ』の登場人物のウィンザー公爵夫人の

「第三者のほめ言葉が、一番効果がある」というセリフちなんで名付けられました。

利害関係のない第三者からの話が伝わると、第三者にはわざわざウソをつくメリットはないのでそれは『事実』であると認識されやすく、信憑性が増します。

また、この言葉は佐藤さんの心に「好意の返報性」という小さな❤を灯す効果もあります。
誰かが、自分に好意を持ってくれていると分かると(もちろん恋愛以外も含みます。)自分も相手に対して好意をお返ししたくなるという気持ちです。

気持ちの良いチーム創りにはこの「好意 感謝 尊敬 喜び の返報しまくりあい」の関係がとっても大切です。
従って、外部コーチの役割の一つとしてこのようにウィンザー効果や好意の返報性の火種を創ることも重要な役割となります。

佐藤さん、今日はこの間より、明るい顔をされておられますね。

これは私からのフィードバックシーンです

これは、私が見たままをお返ししたフィードバックです。

ここで仮の話 私が、「佐藤さん明るい顔が最高じゃないですか」

などとうっかり言ってしまうと、本人は最高なのか嬉しいのか?はたまた愛想笑いをしているかもしれませんが、いずれにせよ、分からない相手の感情をこちらが断定してしまいかねません。

一方見たままを伝えると、そこから反論の余地もありますし、気付きにも繋がります。

例えば・・・

「えっそうですか?気が付かなかったなぁ」と言いながら自分の感情を探ってくださることもありますし、
「本当はすごく苦しい状況でして・・・否が応でも明るい顔でもしてないと・・・」と逆に苦しい胸の内を明かしてくださる場合もあります。

④実は・・・・

次は、佐藤さんが子上記のフィードバックに対して話してくださった最初の言葉です。「実は・・・」

この実は・・・。とても短いフレーズなのですが聞き逃してはいけません。

「実は・・・」「本音のところ・・・」「ここだけの話・・・」これらは心の表面のその奥の部屋の鍵が開いた音だと思ってください。

相手の様子にもよりますが、この短いフレーズを溜める人がおります。

それは「いうか迷ってたけど言っちゃおうかなぁ」のサインです。本当は話したかった場合も考えられます。

このような場合は、
もう少しだけ前かがみになり、耳を近づけるようなしぐさを取るとはさらに相手が話をしやすくなります。

そして佐藤さんは、このように続けました。

⑤鈴木課長が、他のメンバーは付き合いも短いし、なかなか本音で話せなくってさ・・・。なんて しおらしい こと言うんですよ。

この鈴木課長のお言葉には「暗黙の強化」という効果が働いております。
「暗黙の強化」とは他の人やものを下げることで、持ち上げたい人をクローズアップする方法です。

鈴木課長にその意図があったとは思えませんが、知らず知らずのうちに「暗黙の強化」が働き、佐藤さんを持ち上げる形となったのだと思います。
従って、佐藤さんが他の方と違う、特別な存在と捉えてもらえているという喜びが生まれたのだと考えられます。

更には、鈴木課長はいかのように自分の弱みを素直にお伝えしております。

⑥「初めてのマネジメントに戸惑って空回りして、メンバーの信頼もなかなか構築できなくて、なんだか情けないよな」

この効果・・・実は「自己開示」という効果があります。自分の弱みを見せることにより突然相手を近くに感じ親近感がわいてくる効果です。あくまで鈴木課長の名誉のために申し上げておきますが、これは鈴木課長の意図して行ったことではなく、本当に佐藤さんに心を許している証拠なのでしょう。だからこそ、その本音がポロリと出た姿が、佐藤さんの心を打ったのだと思います。

リーダーを担うこととなり、つい気負ってしまう方もいらっしゃるのですが、リーダーも一人の人間ですから肩の力を抜いて周りのメンバーと接する様子が、また魅力の一つになるのだと思います。

それはさておき、「自己開示」というのは初めて会った方との親密感を増す一助にもなってくれます。自分の弱みやお茶目なところも含め自然体に出せるというのは魅力的ですよね。

⑦私は「えぇ」とだけ小さくうなずき相槌を打ちました

上記の佐藤さんのお話に対して、私は、「えぇ」とだけしか伝えませんでした。つい自分の考えや余計なことを伝えてしまいそうなところですが、ここでは敢えて、更なる深い話に想いを馳せて、一番短いものを選択しました。

話過ぎてしまうガチな方は、あえて、短めの相槌をいくつか備えて置くとよろしいかと思います。

「へぇ。それでそれれ?」 「それから?」「もっと聴きたいなぁ」なども相手の話を促すのに効果的な相槌です

誰だって・・・。私ももちろん愚痴の一つや二つや三つや四つ・・・あれ多すぎますか?(笑)まぁ、ありますから

これは、佐藤さんのすまなそうな表情を軽くするために伝えた「自己開示」です。

私にも安心して話していただけるような状態がいつも保てたらいいなぁという想いを込めて、お話いたしました。佐藤さんにも伝わったかなぁ???(笑)

⑨私からひとつお願いなのですが、彼女が仕事を期限内にしっかりと出してくださった時に、感謝の気持ちに加えて渡辺さんのおかげで仕事がスムーズに進む旨も一緒に伝えて差し上げてくれますか?

これはいつも自信がなさげな渡辺さんに対して、佐藤さんへお願いした宿題です。

詳しくはNo.6のブログをご覧くださいませ

研究肌リーダー鈴木課長のチームビルド成功への道のり No.6

人のタイプは性格診断やコーチングタイプのような4タイプにきっちりと分かれているものではありません。しかし粗方の指標にすることはしばしばあります。
このコーチングタイプは互いの価値観の理解を深めるためにとても重要となりますので、いつかのタイミングでしっかりと振れていきたいと思っておりますが、その中でも、渡辺さんは私の見立てによると人のお役に立つことを心より幸せに思うタイプの方ではないかと思います。

だとするのであれば、「あなたのお陰で・・・」というフレーズそして感謝が何より彼女の自信につながるのではないかと思いお伝えしました。

どちらにせよ、感謝の言葉は人に勇気を与えてくれます。チームの中でもとても大切にしたいものですね。


そして最後に・・・文章の一番最初に⑩という番号があったのに気が付きましたでしょうか?

んばんは(^-^) 佐藤さん 巨人好きなんですね!今 冷房いれますね

一番最初に伝えた一言です。

すごくシンプルすぎるかもしれないのですが、これが実は人と人との関係にとっても大切なことなんです

それは・・・

相手に興味を持って話を聴くということです。

最終的には相手の話を聴きたいと思う事以上のテクニックなどこの世には存在せず、もし会話術やテクニックで相手を丸め込もうと思ったのであれば、それはすぐに相手に見抜かれてしまうのだと思います。

相手の存在や価値観を大切に想い、興味を持って話を聴き切るということ。

つまり自分のそういった姿勢を磨き続けるということが聴き上手になるもっとも大切なコトなのではないかと思います。


さて、今回のお話いかがでしたでしょうか?

次回はとうとう鈴木課長が再びいらっしゃいますね。
またお会いできることを心より楽しみにしております。

関連記事

  1. 研究肌リーダー鈴木課長のチームビルド成功への道のり No.1

  2. 研究肌リーダー鈴木課長のチームビルド成功への道のり No.2

  3. 研究肌リーダー鈴木課長のチームビルド成功への道のり No.3

  4. 研究肌リーダー鈴木課長のチームビルド成功への道のり No.5

  5. 研究肌リーダー鈴木課長のチームビルド成功への道のり No.7

  6. 研究肌リーダー鈴木課長のチームビルド成功への道のり No.6

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。